消化器内科医のひまつぶし

医療関係を中心に?日々起こった事、思った事書いていこうかと思います。

【役に立ったらいいな】大腸内視鏡(大腸カメラ) -どんな人がやるべき?-

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皆様お疲れ様です。

今回も大腸内視鏡について書いていこうと思います。

 

実践編はコチラから

 

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色々と書いてきましたが、では大腸検査はどんな人が行うべきかを書いていきたいと思います。

 

【便の検査(便潜血検査)が陽性の方】

よく健診やドックで便の検査を行います。

2回行うのですが「1回でも陽性であれば大腸内視鏡検査を受けてください!」

 

この検査は便の中に血の成分が混じっているかどうかを判定する検査ですが、

こんなに簡単な検査なのに結構すごい力を秘めてます

 

検査には感度、特異度といった精度についての指標(みたいなもの)がありますが、

この検査はこの中で陰性的中率が99.9%です!

 

これはこの検査で陰性が出ると99.9%「癌」ではないということになります。

ですが逆に言うと2回とも陰性でも0.1%は癌である可能性があるということになります。ですので毎年受けて毎回陰性であればまず大丈夫という考えになってきます。

 

では何故、陽性なら受けないと行けないかということですがこれは、

大腸の中は覗いてみないと分からない

に尽きると思います。

 

この検査ちなみに陽性的中率は3-5%くらいです。

つまり陽性になっても95%近くは「癌」ではないということになります。

 

しかしながら先ほどの陰性的中率も「癌」についての確率しか話していません。

癌はいきなり現れるわけではなく、そのほとんどが良性であるポリープが段々大きくなり徐々に癌化していきます。(違うものもあります)

ポリープのうちは外来で処置出来る場合が多いですが、癌化してくると入院での特殊な内視鏡手術や外科手術が必要になってくる場合が多くなります。

 

しかし、残念ながらこのポリープを見分ける簡単な検査というのは存在しません。

 

ですので、極論すれば全員一回は行わないと大丈夫とは言えないということになります。

 

ですが、全国民に大腸検査を受けさせる訳にはいきません(手間、費用いろんな意味で)

 

ですので便検査を行い、ある程度危険群を絞り込んで受けてもらうという方法をとるしかありません。

 

ちなみに便潜血検査陽性となるのは全体の6%位ですのでかなり絞り込めることになります。

また陽性となった方は2回とも陰性だった方よりも33-58倍大腸癌のリスクが高くなります。(少し数字のトリックな感じもしますが,,,)

 

いずれにせよ個人的には

「本当は皆に受けてほしいけど、それは難しいからせめて便検査が陽性になったら受けてください」

と思っていつも説明しております。

 

 

【何歳になったら受けるべき?】

 

これについてもあくまで割合の問題になりますが、

【40歳】から大腸がんにかかる割合が増えてきますので、40歳を過ぎたら取り敢えず便の検査を受けておいた方がベターとなります。

 

余談ですが、

僕の今まで診た患者さんの中に、20代で早期大腸癌だった方も数名いらっしゃいますし、進行大腸癌で35歳で亡くなられた方もいらっしゃいました。

もちろんあくまで稀な例ですので、ここを基準に健診を組むことは不可能です。

ですが、あの時の何ともやりきれない気持ちは今でも残ってます。

 

 

【こんな症状が出たら受けるべき】

 

また便の検査以外でも症状によっては受けた方がいい場合があります。

一つは血便(お尻から血が出る事)です。これはまぁ何となく皆さんそうされると思います。

 

二つ目は便柱狭小化(便が細くなる)です。これは進行大腸癌などで大腸の中が狭くなってしまった時に起こってきやすいです。周囲に血がついてたりしたらさらに可能性高くなりますので要注意です。ですが痔の時でも同じことが起きてくることありますので、あまり悲観的にならずに医療機関に受診してください。

 

その他には便秘や下痢が続く時も一応勧めてはいます。

内服薬の影響による腸炎などの時もあれば、過敏性腸症候群(主にストレスで腸の動きがおかしくなる病気)などの時もあり、やはり排便の異常な状態が続くときは考えた方がベターと思われます。

 

大体まとまったかと思ってますが、足らない部分や聞きたいことなどありましたら、聞いて頂ければ幸いです。(どこかで最終版としてまとめます)

 

最後まで読んで頂きありがとうございました!